労働問題は会社の一員となって働く場合、誰でも直面する可能性がある問題になります。
企業従業員との間のトラブルや、職場での従業員同士間で発生する問題などさまざま挙げることができます。
そのトラブルの内容は多岐にわたり、雇用契約に関する問題や賃金に関する問題・職場環境に関する問題・過労死や労災に関する問題など挙げることができます。
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具体的なトラブルの内容
雇用契約の問題
雇用契約の問題では雇用されるときに労働条件などを踏まえて契約することになるのですが、契約違反する企業があります。
雇用契約は、労働基準法・労働契約法・労働者派遣法などで保護されてるので、不当解雇などが起こった際には、労働基準法違反となる可能性が高いと言えます。
賃金の問題
賃金の問題の場合、残業代の未払いやサービス残業が多いです。
賃金に関することも労働基準法で定められいるので、違反すると企業側が罰せられる対象になります。
職場環境の問題
職場環境の問題では、パワハラやいじめが該当します。
しかしいじめやハラスメントは、労働関係の法令では規制対象ではないのですが、暴力や脅迫など事件性がある場合、刑事罰に問うことができます。
過労死や労災の問題
過労死や労災の問題では、過労と死亡との因果関係が証明することが難しいので、裁判に発展するケースがあります。
この問題は、求職から入社・就労中・退職など幅広いシーンで発生することになります。
労働問題を解決させる方法
労働問題が引き起る場合、従業員は企業に雇われている立場になるので、会社に意見をすることができないことが多く弱い立場になってしまい改善ができずに泣き寝入りしてしまうケースも多々あります。
企業側の対応に違法性がある場合、法的な手続きをとることで、解決することができます。
労働問題を解決させる方法は、自身でおこなうこともできます。
自身でする場合にはまず最初に企業側と話し合いをする必要があります。
話し合いで問題の解説をすることが一番穏便に事を済ませられる方法になり、この段階で賃金の未払いの支払いに同意してもらうことができいたら、その問題は解決することができます。
労働局による紛争調整委員会によるあっせんを受ける
しかし雇っている立場と雇われている立場では力の差があるので、スムーズに話し合いが進まないことがあります。
このような場合には、労働局による紛争調整委員会によるあっせんを受けることで、労働審判や裁判を回避した解決が可能です。
労働審判での解決は、話し合いで解決することができない場合、裁判所に労働審判を申し立てをおこなって話し合いを進めるという方法になります。
訴訟での解決方法もあり、裁判所の判断を仰ぐ形で解決をすることができますが、多くの時間と労力がかかることになります。
労働審判や裁判を起こす場合
労働審判や裁判を起こす場合、素人ではなかなかスムーズに話を進めることが難しいので、法律のプロフェッショナルである弁護士に依頼すると良いです。
しかし弁護士はさまざまで、事故などを主に取り扱っている弁護士や、離婚関係を主に取り扱っている弁護士などがあるので、依頼する際には労働問題に特化した弁護士事務所に依頼することが大切になります。
弁護士に依頼することで、労働審判・裁判・仮処分といった裁判所を利用した解決方法で問題を解決することができます。
弁護士に依頼することのメリット
弁護士に依頼することのメリットは、法的なトラブルについて、本人の代理人として交渉する権限が与えられていることから、一切の交渉をすべて任せることができます。
パワハラやセクハラなどの被害にあっている方や、残業代の未払いなどのブラック企業に勤めている方など、自身で対応せずに法律の専門家である弁護士に任せることができるので、面倒な手続きをする必要もなく、その上精神的にも楽になる点がメリットになります。
交渉がスムーズに進めることができたり、豊富な知識を用いた適切なアドバイスを受けることができる点もメリットの部分だと言えます。
弁護士に依頼する場合は費用がかかってしまう
しかしメリットの部分だけではなく、デメリットの部分も依頼する前に把握しておく必要があります。
弁護士に依頼する場合は費用がかかってしまうことが最大のデメリットの部分になります。
労働問題では、弁護士に着手してもらうための着手金や成功時の報酬金などさまざまな費用を含めると50万円から100万円程度の費用がかかると言われています。
弁護士の強力なサポートを受けることができても、受け取ることができる賠償金が少なければ、弁護士費用の方が高くついてしまうこともあるので注意する必要があります。
労働に関する問題に強い弁護士を選ぶ必要がある
また弁護士の選び方も重要になり、労働に関する問題に強い弁護士を選ぶ必要があります。
多くの弁護士事務所ではホームページを開設しているので、今までの実績や弁護士費用がいくらほどかかるのかなどあらかじめ調べておくことも大切になります。
労働基準監督署に相談する
その他の解決策は、労働基準監督署に相談する方法もあります。
労働基準監督署は、ブラック企業などが法律に違反していないか監督する機関になります。
しかし労働基準監督署では労働者の完全な味方ではないので、軽度の問題では対応してくれないケースもあることを把握しておきましょう。
まとめ
労働問題の解決策はこのようにさまざまあるので、泣き寝入りするのではなく、正当な権利を主張するようにしましょう。